COLUMN

コラム

成人式とエンジニアブーツ

# オークマだより

2023.04.01

時が過ぎるのは早いですね。気が付けばもう4月。
花粉が飛び交う季節の真っ只中ですね。皆様お元気ですか。今回のコラムは朝倉工場が担当します。

先日のことです。妻と高校3年になる長女の会話が聞こえてきました。
妻「〇〇ちゃん。ちょっと早いけど成人式の着物はどげんする?貸衣装にする?」
長女「う~ん・・・お母さんの振袖着たい!」
妻「そう。おばあちゃん家にしまってあるから今度見てみようね。」
との事。
25年前の妻(当時彼女)が成人式で着た振袖を着ている長女を想像しながら目を細める私。貸衣装屋をハシゴしなくて良くなったラッキーとはおくびにも出しません。

妻がうらやましい。自分のものを娘が引き継いでくれるなんて。そんなこを思いつつ自分にも何か無いか考えてみました。う~ん無い。なにも無い。寂しいなと思っていたところそれは引っ越しからほぼ開かずのクローゼットの中の段ボールにありました。

高校1年の時にバイトした3万5千円を握りしめ親不孝通りのショップで買った、泣く子も黙るみんなの憧れ
「レッドウイングのエンジニアブーツ」発見ヨッシャ―!

かれこれ15年以上は履いておらず革は油気を無くし硬くなっていましたが、それ以外はあの頃と変わらず正真正銘のメイドインUSA。カッコイイ。当時も大好きだった単車、BJC、クローズ・・・主人公に脇役みんなこいつを履いていました。当時国内には27.5センチのものしかなく形ももちろんUSA細身。偏平足28センチの私は履くことが出来ても最初のうちは自分では脱げす友人に引っ張ってもらっていました。友人ごめんよ。

そんな USA   VS   扁平足 でしたが通学、遊びと来る日も来る日も履き倒し、ついにはサンダル並みに私の足に馴染んだのでした。

思い出に浸るのもほどほどに、早速1時間程かけて丁寧に磨きとオイル塗りを繰り返すと艶が戻ってきました。

感動です。私の青春を引き継ぐ時がきました。

はやる心を抑えつつ長男の部屋をノックし誇らしげに見せました。
私「〇〇!これ履くか?」
長男「履かん。」
私「レッドウイングぞ!」
長男「デカいし。」
撃沈
今のファッションは違うのね・・・
そっとメイドインUSAを箱に戻しクローゼットにしまう私。私の背中から今年一番の哀愁が出ていたはず。

さて、会社において新設備やラインなどを検討する重要な役割を任せて頂いています。
いくら最新の設備でも能力を発揮、維持する為には日々の保全、特に清掃が大事です。きちんと保全している設備はそうそう壊れるものではありません。
10年後、20年後でも100%の能力を維持できるように愛着を持って保全したいものです。
今日も工場を巡回しオペレーターに言います。
「設備磨け!」